日本及びタイ出張のご報告
北海水産の社長マリナス・ノーデンボスは、皆様にお届けする新商品を探したり、同業者の皆さんと話し合ったり、今後のビジネスの展開を図るため、昨年11月に日本とタイに行って参りました。2週間の間、いろいろな水産加工品や今後の良い取引を求めて、各地の水産会社を訪問、日本政府の招待で大規模なフードショウも見学しました。今回は次女のアリスがアシスタントとして同行し、仕事の合間に日本家族や友人たちとも再会しました。
以下、出張のレポートの抜粋です。
11月22日
オランダから日本へ、長旅の後は妻の実家へ。タクシーに乗って日本の家族、親せきが待つ家に向かいました。次女のアリスがもうすぐ二十歳になるということで、ちょっと時期がずれてはおりましたが、義母が振袖を着ての写真撮影をアレンジしてくれました。プレ成人式です。
今日は仕事のないプライベートな一日でした。
11月24日
東京の人口は1400万人も目前と言われています。こんな大人数の中で偶然知人に会う確率は大変低いですが、スーパーの鮮魚コーナーを見に行った時にニチレイのディレクター家永さんに偶然お会いしました。今まで家永さんとはいろいろと興味深い話をしたり、いっしょにイベントをしたりしてきましたが、具体的な取引はありませんでした。
「ここで会ったのも何かのご縁、きっと一緒に仕事をする運命なんですよ」とおっしゃって下さったので、今後ニチレイさんの商品が私たちのメニューに載る可能性大です。
11月25日
この日は東京を離れ、九州は福岡の博多へ。とても美しい街です。そこで、たらこと明太子を生産している会社を訪問しました。北海水産はたらこ、明太子を販売してはいますが、他社から購入して販売しているので、実際に生産されている専門家の方からたらこ明太子の生産プロセスを伺い、いろいろと見学させていただきとても良い勉強になりました。将来的には、日本の会社と協力し合い、オランダIJmuidenで自家製たらこ明太子を加工できればと思っています。
11月27日
博多から鹿児島まで3時間の新幹線の旅。車窓からの美しい景色を眺めるだけでも、日本に来た甲斐があったと思わされます。
鹿児島と言えば、もちろんさつま揚げ。私たちはさつま揚げの加工工場で、すみからすみまでいろいろ見せて頂き、詳しい説明もしていただきました。とても興味深く、試食させていただいたさつま揚げは絶品でした。
11月28日
九州を後にし、広島へ。広島で訪れたのはファームスズキ。ここでは、カキの養殖を行っていて、新鮮な冷凍カキを輸出しています。弊社では新鮮な魚を急激に迅速に冷凍することで氷の結晶が魚の細胞を傷つけないような冷凍方法を使い魚の美味しさを閉じ込めていますが(私は勝手に「フレッシュフローズン」と呼んでいます)、この方法はカキにおいても全く同じように機能しているようです。
ファームスズキでは、同行したオランダの有名なカキ業者Jean Dhoogeと一緒においしいカキを楽しみました。
11月29日
再び東京。日本政府の招待で大規模なフードショウ「Japan Food Expo」を訪問しました。日本の多くの企業や組織は現在ヨーロッパへ日本の食文化を広げることを検討しており、そのような企業や組織の方々と将来に向けてとても有意義な話し合いを持つことが出来ました。
夕食は、私が18歳の時に修行をさせて頂いた静岡は沼津のマルヤ水産のオーナー藁科さんとご一緒させていただきました。北海水産の設立、日々のビジネスにおいては、藁科さんの助言をいただいたことも多々ありますので、私にとっては特別な再会となりました。
12月01日
日本で9日間過ごした後はバンコクへ。私にとっては20回に近いタイ訪問ですが、娘と行くのは初めてなので、初日は観光。Co van Kessel Bangkoktoursのツアーで3時間、市内を自転車観光しました。普段の観光では行かない場所にも連れて行ってもらったので、現地の人々の生活が垣間見られ、貴重な経験となりました。
12月02日
タイでは、3日間の間に主要な取引先4社を訪問しました。北海水産のたこ焼き、お好み焼き、おでん、ちくわなどはこれらの会社で日本の製法に基づいて作られています。私は、(ほぼ)毎年タイの工場を訪問し、各社の責任者の方たちと商品の品質や製法をチェックしています。新商品の可能性についても話し合いを持っております。
今回特に印象に残った商品に「エビトースト」があります。こちらの製品についてはまたあとでご案内します。
12月04日
出張の終わりは、ミシュランレストランBlue Elephantで素晴らしい食事を堪能しました。
その後無事オランダはIJmuidenに戻り、この出張で得た新たなエネルギー、インスピレーションを北海水産、北海キッチンの今後に生かすべく、日々業務に励んでいます。近い将来この出張の成果何らかの形でお客様に商品としてご提供できれば、と願っています。